英語学習のコツ

コロナの留学延期を無駄にしない!国内で英語力を上げる留学までの“最高の準備”とは?

コロナの留学延期を乗り越えるには、留学前の「準備」が必要

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、計画していた海外留学が延期になってしまった人が多いです。緊急事態宣言による外出自粛の期間の延長が続く中、収束の見通しも立っていません。

「いつ留学できるのか見通しがつかず、不安だ。」
「日本でどのように、過ごすべきかわからない。」

などと、不安やもどかしさを感じていらっしゃるのではないでしょうか?ただ何もせず、時間を過ごしていては、もったいないです。逆に、新しく生まれた時間をチャンスととらえ、留学で充実した時間を過ごすための「準備」が重要です。

「留学すれば勝手に英語力が上がる」という幻想

語学学校に通いたい、海外で働いてみたい、欧米の文化を学びたいなど、留学には様々な目的があるでしょう。しかし、その中で共通していることは、「英語が話せるようになりたい」ということではないでしょうか?おそらく、読者の皆さんは、「留学をしてしまえば、自然と英語力は上がるだろう」と思っている方も多いでしょう。しかし、「留学すれば英語が話せるようになる」という考えは甘いと言わざるを得ません。確かに、留学をすれば、日本にいるときと比べて、英語に触れる時間が圧倒的に増えます。

ハーバード大学に入学できる英語力でも苦労する

筆者も大学時代にアメリカのエモリー大学の交換留学の経験があります。留学前に日本でかなりの準備をして英語力を上げました。留学前のTOEFL(PBT)のスコアは、580点、現在のTOEFL(iBT)に換算すると93点でした。このスコアを持っていると、80%以上のアメリカ・イギリスの主要大学に入学することができます。英語力にはある程度、自信を持って留学した筆者ですが、留学当初は、現地のネイティブの話すスピードについていけなかったり、授業の内容を理解できなかったりと、大変苦労し、必死になって勉強しました。もし、日本で勉強していなかったら、きっと留学中に挫折していたと思います。

英語力がないと日本人のコミュニティにしか入れない

これは筆者に限られた話ではありません。現地のネイティブと話すのではなく、日本人の留学生と時間を過ごし、英語力が伸びないまま帰ってくる人たちは大変多いのです。英語力がないまま留学すると、ネイティブが何を話しているのか聞き取れないので、会話が成立しません。そのため、英語力が低い人は、ネイティブと仲良くなることができずに、日本人同士で集まるようになります。せっかくの留学の機会を日本人のコミュニティで過ごし、英語力が上がらず、帰国する。これは、留学の典型的な失敗例と言えるでしょう。有名人の方で言うと、現在渡米中のピースの綾部さんが該当します。彼は、2年以上アメリカにいるのに、英語が全然喋れないそうです。

留学前に最低限の基礎英語能力をつけることが重要

このように、留学は英語を実践的に学べる最高の環境ですが、それは、最低限の英語力があってこそ。もし、単語や文法、発音の仕方などが、基礎的なことができていないとしたら、日本人と観光するだけの時間になってしまうかもしれません。ネイティブから、日本の文化や時事問題などについて聞かれた時に、簡単な表現でいいので、自分の意見をしっかり答えられるようになることが重要です。

留学前に、国内の英語力を上げる準備をすることが留学の成功につながります。いまは、コロナ収束を待って国内で待機している方が多いと思います。しかし、これは逆にチャンスかと言えるでしょう。日本にいるうちに英語力をつけておけば、現地で最高のスタートをきることができ、留学の時間を大変有意義に過ごせるでしょう。

ネイティブの英語が聞こえないのはなぜか?

実際に留学をして、ほとんどの人が突き当たるのが「ネイティブの英語が聞き取れない」という問題です。こには大きく分けて、4つの理由があります。

1. 単語・文法の基礎能力がない

知らない単語や文法が多ければ、英語を読むことができません。英語を読めなければ、当然、聞きとることもできません。そういった基礎能力に欠ける方は、留学する前に、単語や文法を学習する必要があります。簡単な本でいいので、高校文法までおさらいしておくと良いでしょう。下記は、基礎になりますが、be動詞&現在分詞の解説動画です。ネイティブ脳を手にれて、スムーズに英文法を理解し、使える状態にするトレーニングができます。また、「Toshi’s English Gym」にて、随時英文法動画をアップしています。ご参照ください。

ネイティブ脳を身につける英文法「be動詞&現在分詞」

2. ネイティブ独特の発音の仕方を知らない

リスニングのテストの回答を見たときに、「文章を読んでみたら簡単だった」という経験はありませんか?これは、英語の母音や子音の発音を正確に理解していないことが1つの理由です。しかし、実は、英語の音が捉えられないのは、それ以上に大きな理由があります。

私たちの予想している音≠ネイティブの音

一般には、あまり知られていませんが、ネイティブは英語を文章で話すときに、単語単位の音とは違った発音をします。これを「音声変化」と言います。この「音声変化」を私たちは学校で習わないため、私たちの予想している音とネイティブが発音する音にギャップが生まれ、英語を聞きとることができないのです。

たとえば、次の文章はどのように発音しますか?

When did you arrive at Tokyo? 「東京にはいつ着いたの?」

おそらくあなたは、下記のような音になると予測をしたでしょう。

When did you arrive at Tokyo?
(ウェン ディドゥ ユー アライブ アット トーキョー)

しかし実際に、ネイティブは、下記のように、発音します。

When did you arrive at Tokyo?
(ウェン ディジュ アライバッ トーキョー)

音声変化については、下記の動画で詳しく説明しているので、ご参照ください。

音声変化の解説動画

3. 英語独特の発音のリズムを知らない

「音節」で拍をとる日本語と「ストレス」で拍をとる英語

日本語は音節で拍をとる “syllable-timed language” と呼ばれるのに対し、英語はストレスで拍ををとる “stress-timed language” と呼ばれます。つまり、リズムの取り方が全然違うのです。

音節とは、「一つの母音を含む一音」を表します。日本語は、すべての音節を対等に扱い、一つ一つの音節を一拍として発音します。それに対し、英語は、語句の中で重要な意味を持つ単語にストレスを置きます。ストレス音以外の部分は、次のストレス音までまとめて一つながりでなめらかに発音され、そこでは単語や音が強調されることはありません。ストレスが置かれる単語は、その語句の中で重要な意味を持つ言葉(内容語)の名詞、動詞、形容詞、副詞などがあります。逆に、補助的な意味しか持たない言葉(機能語)、すなわち代名詞、前置詞、接続詞、助動詞などにはストレスを置きません。

When did you arrive at Tokyo? 「東京にはいつ着いたの?」

上記の文だと、When arrive Tokyoが内容語です。各単語のアクセントにストレスを置いて発音し、それ以外は、まとめてなめらかに発音します。「音声変化」や「英語のリズム」を、留学前に体系的に学習し、トレーニングすることで、リスニング力とスピーキング力を上げておくことで、留学を充実した時間にすることができます。

具体的なトレーニングとしては、ディクテーション(聞こえてきた音声をすべて書き取る)やオーバーラッピング(聞いた音声を同時に発音する)、シャドーイング(音声のすぐ後ろを追いかけながら真似して発音する)といった方法が効果的です。ディクテーションやオーバーラッピングについては、下記の動画で詳しく、説明しているので、ご参照ください。

ディクテーション・オーバラッピングの解説動画

4. 英文を瞬時に理解できない

4つ目は、「英語の音は聞けるものの、理解が追いつかない」たとえば、聴いた音を書きとるディクテーションはできるが、瞬時に意味の理解ができないというパターンです。TOEICのリーディングセクションで、内容を理解して読み進められるが、時間が足りず、最後の問題までたどり着かない方がこれに該当します。

こういった傾向をお持ちの方は、英語を英語の語順のまま理解する力が不足しています。日本の受験英語で和訳問題を解くパターンがほとんどです。試験で、高得点をとるために、返り読みをして、和訳をする癖がついてしまいます。返り読みをした方がきれいな和訳になり、得点が稼げるからです。当然、リスニングのときに、意味内容を理解するのに、返り読みをしてしまうと、当然、会話から置いてきぼりになります。この傾向をお持ちの方は、大学までそれなりに英語を勉強してきたにも関わらず、英語が聞けずに、苦労されています。

受講生もこれができていない方は圧倒的に多く、筆者も大学で英会話を勉強するまでは、この傾向にありました。無意識に日本語訳をしてしまっていたからです。ですから、当初、大学の授業で、英会話の授業で、全く話の内容についていくことができませんでした。では、筆者がその問題をどうやって克服したのか?

それは、英文を頭から意味のかたまり(チャンク)ごとにイメージしながら音読する「チャンクリーディング」というトレーニングです。英語を前から、理解するスキルを身につけることによって、英語の内容を素早く理解することができ、リスニング力アップにつながります。チャンクリーディングは非常に重要なので、すべての受講生に徹底的に指導しています。

まとめ

日本でどれだけ「準備」するかによって、留学の成否が分かれる。この事実を知れば、コロナで留学延期となった今こそ、チャンスだと考えられるでしょう。留学前に日本でできることをしっかりやっておけば、留学で過ごす時間を何倍にも有意義にできます。

【ライタープロフィール】


瀧内俊之(Toshiyuki Takiuchi)

関西学院大学で言語学、文化論について学ぶ。アメリカのエモリー大学で演劇科を専攻、プレゼンの手法、舞台演出について学ぶ。帰国後は、ビジネスシーンやハリウッド俳優の通訳、ドラマでの英語指導を担当し、俳優としても活動した。その後、ENGLISH COMPANYにて多数の受講生を指導し独立。ビジネス英語に特化した短期集中型英語パーソナルトレーニングジム「 The DooR(ザ・ドアー)」のパーソナルトレーナーとして、3カ月の指導で300点以上のTOEICのスコアアップの実績を持つ。世界で活躍する起業家を育てる福岡市主催のGlobal Challengeの受講生に対し、1ヶ月の指導で、200組のうち、4組の選抜組に入賞させ、シリコンバレーで海外投資家へプレゼンをする権利を獲得させる。日本の俳優に対し、ハリウッド・ブロードウェイへの進出をサポートする英語指導も行っている。YouTubeチャンネルの「Toshi’s English Gym」で英語学習やプレゼンのノウハウについて配信中。

関連記事一覧