【海外営業】商談成立は英語の論理で決まる!成約できる「話し方」をビジネス英語講師が解説! 結論と理由から話そう!
海外企業との商談で必要な「英語の論理」
ウィズコロナの時代になり、海外の企業と、従来の対面型だけでなく、オンラインによる商談機会も増えています。オンラインによる商談では、対面以上に自分の意図が伝わりづらいので、高い英語のコミュニケーション能力が求められます。特に、契約に関しては、海外の商談相手を説得できる”世界共通”の話し方ができることが重要です。
海外の商談相手を説得する”コツ”は、欧米を中心とする「英語の論理」を理解して、英会話をすることです。日本語の論理展開は、「起承転結」となっており、言いたいことが最後の「結」に集約されています。欧米人に対して、結論を先に話さないと、あなたは、「仕事のできない人」と思われてしまいます。
英語では、基本的に、「結論」や「理由」などから話を展開します。この「英語の論理」に合わせて、最初に理由や結論を話すことが重要です。この話し方を身につけると、商談相手を説得し、契約を成立させることができます。
商談を成立させる契約を促すフレーズ「例文集」
この記事では、ビジネス英語コーチの筆者が、オンライン商談に役立つ「クロージング」の英語フレーズをご紹介します。セールスの専門家で、アメリカやカナダの著名企業のコンサルタントのブライアン・トレーシー氏(Brian Tracy)や、「Baseline Selling」の著者Dave Kurlan氏が推薦する「キラーフレーズ」も合わせてご紹介し、解説します。
契約の話を導入するフレーズ「結論」
【例文】
“Let’s move forward. I can send the contract right now.”
「前進しましょう。今すぐ、契約書を送ることが可能です。」
契約の話のきっかけとなるフレーズです。Let’s V(動詞)は「一緒にVする」と言う意味にになるので、押しつけがましくなく、一緒にビジネスを成立させる意思を伝えることができます。「Shall we move forward?(前に進みませんか?)」を使うと、より丁寧な表現になります。
「can send the contract」は「契約書を送ることができます」の意味です。対面やZoomなどのテレビ会議での商談で使用できます。「right now」は「今すぐ」という表現をすることで、スムーズに契約の話へと移動できます。
契約を促すキラーフレーズ「理由→結論」
【例文】
“We’re ready to sign the contract. Why don’t you give it a try?”
「契約をする準備ができています。試してみてはいかがでしょうか?」
契約書を見せて、商談相手に契約の締結を促すフレーズです。「be ready to V(動詞)」で「Vする準備ができている」、「sign the contract」は「契約する」の意味です。「Why don’t you V(動詞)」は「Vしてはいかがですか?」と提案を表すフレーズです。「give it a try」は「それを試してみる」と言う意味で、ここでは「契約をしてみる」の意味にになります。セールスのエキスパートであるブライアン・トレーシー氏(Brian Tracy)が推薦する言葉です。契約の準備ができている状態なので(理由)、「試してみませんか?(結論)」と商談相手に伝えることで、契約への心理的なハードルを下げることができます。
※ブライアン・トレーシー氏(Brian Tracy)は、カナダ・プリンスエドワードアイランド州出身の自己啓発作家、ビジネス書作家、経営コンサルタント、講演家、実業家です。アメリカでモチベーション・コーチとして高い評価を獲得している人物であり、アメリカやカナダの著名企業などのコンサルタントとしても活躍しています。
契約を後押しする”共感”のキラーフレーズ「結論」
【例文】
“Would you like my help?”
「お力添えしましょうか?」
「Baseline Selling」の著者Dave Kurlan氏が推薦する、契約のクロージングを促すフレーズです。「Would you like V(動詞)?」で、「Vすることをお求めですか?」の意味です。「Would you like my help?」で「私がお手伝いしましょうか?→お力添えしましょうか?」の意味になります。商談相手の問題を解決する「アドバイザー」として信頼を得ると同時に、商品やサービスの契約を間接的に促します。商談相手の目線に合わせた「共感」を示す表現です。
不安な点をなくし、契約を促すフレーズ「結論」
【例文】
“If you don’t have any more questions or concerns, I think we’re ready to get started.”
「もし、他に質問や懸念点がなければ、私たちは、ビジネスができると思っています。」
押し売りに聞こえない表現です。先に、商談相手の心配事をなくし、契約の話へと進むことができます。「questions or concerns(質問や懸念点)」は様々なビジネスシーンで使えるフレーズです。必ず覚えましょう。
商談相手の意向を伺い、契約へと進めるフレーズ「理由」→「結論」
【例文】
“It seems like our product is a great fit for your company. What do you think?”
「弊社の製品は、御社にとって非常に合っているように思えます。どう思われますか?」
「It seems like S(主語)V(動詞)」「SがVのようである」は今ある情報から状況を推測するときに使われます。 事実までとは、言えないが、「ある程度の確信がある」ときに使える表現です。「a great fit(非常に合っているもの)」という表現を使い、間接的に商品を勧めています。最後に直接、「What do you think?(どう思われますか?)」と感想を求めています。商談相手の契約意欲や、商品の購入意欲を確かめる時に使えるフレーズです。
価格設定と契約の合意を促すフレーズ「理由」→「結論」
【例文】
“This is a good deal for you. Shall we move to the actual pricing and agreement?”
「これは、あなたにとって、とても良い取引です。実際の価格と契約合意に話を進めませんか?」
交渉には、「攻め」の姿勢も必要です。「deal」は取引の意味です。良い取引だと断言した上で、「Shall we V(動詞)?」の「Vしませんか?」という丁寧な表現で、「pricing(価格設定)」と「agreement(契約の合意)」へと話を進めています。商談相手が、契約に前向きな場合に役立つフレーズです。
品質保証から、価格設定の話に進むフレーズ「理由」→「結論」
【例文】
“I’m sure you won’t be sorry. Let’s discuss pricing.”
「絶対に後悔はさせません。価格について議論しましょう。」
「I’m sure S won’t V」で「絶対にVすることはない」という強い意志と自信を表します。「be sorry」は「残念に思う/後悔する」の意味です。 「I’m sure you won’t have any regrets.」という言い方もできます。「regrets」は後悔のことです。「あなたが損をしないことは間違いない(理由)」だから、「価格について議論しましょう。(結論)」と商談相手を説得します。
まとめ
ここまで、海外での商談に役立つ契約のキラーフレーズ について、ご紹介しました。ビジネスでは正確に自分の状況や意思をネイティブに伝えることが重要です。TPOに合わせた、正しいビジネス英語が使えるように、是非、この記事をお役立てください。
参考文献
Brian Tracy「The Seven Steps to Sales Success」
Dave Kurlan「Baseline Selling: How to Become a Sales Superstar by Using What You Already Know About the Game of Baseball」
CANADIAN PROFESSIONAL SALES ASSOCIATION「10 Closing Phrases To Seal a Sales Deal」
Hub Spot「31 Closing Phrases to Seal a Sales Deal in 2021」
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